竣工記念誌「耕不尽(耕せども尽きず)」刊行 平田町集落営農組合
◇東近江
東近江市の平田町集落営農組合(大林富治郎組合長)が、農家の負担額が一反(十アール)当たり六万円という低コストで進めて来たほ場整備事業の完了を今年度末に迎えるを前に、事業着手の経緯と内容、農地の変貌、町の移り変わりなどを盛り込んだ竣工記念誌「平田町のあゆみ耕不尽(耕せども尽きず)」を作成した。A四サイズ、六十ページ、二百五十部作成。
同町のほ場は、昭和初期の耕地整理により一反区画になった農地と集落の南側を流れる江岸川の沿岸土地改良事業によって整備された三反区画の農地が、約七対三の割合で混在していた。
他地域よりは早く一定の基盤整備はできていたものの、営農形態が個人から集団に移行していく中で、効率的な農法が実践できるほ場が求められ、整備された大規模区画の農地を共有して耕作するための集落営農組合が平成十七年に設立された。
今年度末に竣工するほ場整備事業は、個人の農地を出し合い、集落ぐるみで営農に取り組むため、平成十八年から三年計画で進められた。
整備面積は約二十四ヘクタールで、一反または三反に仕切っていた耕作地内の畦畔(けいはん)ブロックを撤去して六反の基本区画に統一した。区画の面積を大きくしても換地は行わず、道路は農地の出し合いで必要最小限に拡幅し、用・排水路は既存の施設を利用するというやり方で整備したことにより総事業費は約七千五百万円に抑えられ、うち約一千五百万円を地元負担とした。
その結果、一反当たりの自己負担額は六万円で済み、ほ場全域を造成する従来の整備事業の約五分の一の低コストでできあがった。
大林組合長は「(農家の負担を削減した)この事業の完了により、先人から受け継いだ優良農地を守り、ふるさとの美しい田園風景が次代に伝えられていくと思っています」と話している。
同組合の事業は、一定の基盤整備が施されているほ場を低コストで再整備する手法として注目され、市内で同じ手法の取り組みを始める集落が出てきている。







