新規リピーター獲得につながるか 県立琵琶湖博物館第2期リニューアルオープン

■平成30年7月12日(木) 第18165号

=体験型展示室で新たな交流空間を創出=

新設されたオープンラボの様子

 【草津】 県立琵琶湖博物館(草津市下物町)がこのほど、第2期リニューアルの第2弾として、学ぶ楽しさを体感できる展示室「ディスカバリールーム」の改装と新たに設けた探究の醍醐味を味わえる展示室「おとなのディスカバリー」の調整を終え、一般来館者の利用を開始した。第1期リニューアルで大幅に増加した来館者が昨年は減少した同館で、リピーターを増やす起爆剤となるか注目を集めている。(羽原仁志)

 同館では、開館から20周年を迎えた2016年を始まりに、2年ごと全3期に分けた館内のリニューアルに取り組んでいる。
 第1期では、水族展示室とC展示室を刷新した。バイカルアザラシの展示を始めたことが好評を博し、前年に年間約34万人だった来館者が約46万人まで増加。しかし、翌17年は約41万人に減少しており、一見の来館者を再び呼び込むという課題が浮き彫りになった。
 2期目となる今年は、「交流」をテーマに、3段階に分けた改装を進めている。4月、第1弾として、オリジナルグッズの充実を図ったショップと琵琶湖の味覚を楽しめるレストランをオープンさせた。
 第2弾となる今回は、体験型の2展示室の改装を行った。
 「ディスカバリールーム」は、開館当初からある子どもたちが楽しめる展示室を一新した。従来、好評だったザリガニの模型に入れる「ザリガニになろう」などは残しつつ、身近な生き物の臭いや感触を確かめたり、本物のはく製を置いてじっくり観察できるようにしたりと、五感で楽しめる展示品を充実させた。さらに、子どもと大人で一緒に楽しめる工夫も凝らしている。
 「おとなのディスカバリー」は元図書室だったスペースを大きく改装。標本や土器などを間近に観察できるほか、興味のある展示品を手にとってスケッチすることもできる。さらに、本格的な標本製作の様子などを見ることができるオープンラボや様々な集いに使える交流コーナーを新設した。また、専門の学芸員が応えてくれる質問コーナーも継続して設置している。
 今月、一般利用を始めるとさっそく県内から訪れた親子連れで賑わった一方、他府県からの観光客はまだあまり伸びていない。また、以前は無料だった「ディスカバリールーム」が今回の改装から入館料が必要(ショップ、レストラン、質問コーナーのみの利用は無料)になり、「離れていくリピーターも出てくるのではないか」という懸念の声もある。内覧会に訪れていた県議は「車以外で来館するのが少し困難という問題点は依然、変わらない。足を運んでもらえるよう、館外でのPRも必要ではないか」と語った。
 同館では、第2期第3弾として、今秋に木の高さで湖岸まで散策できる遊歩道「樹冠トレイル」を整備し、2020年には第3期リニューアルとしてA展示室とB展示室の模様替えを予定している。高橋啓一副館長は「今後も本物を見て、触って、学べる博物館として、多様な楽しみ方を提供していきたい」と意気込んでいる。


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