県内戦争遺跡を網羅 平和祈念館が分布調査報告書

■平成30年6月8日(金) 第18136号

=県立大へ委託して作成 八日市飛行場など115カ所=

陸軍八日市飛行場が存在したことを象徴する遺跡である布引掩体群(平和祈念館提供)

 【東近江】 県平和祈念館(東近江市下中野町)はこのほど、県内の戦争遺跡を紹介する「滋賀県戦争遺跡分布調査報告書」をまとめた。この調査は、薄れつつある戦争の記憶を次世代に伝えようと、県が2016年度に県立大学に委託したもので、編集は同大学の中井均教授が務めた。
 内容は、県内の戦争遺跡115カ所の一覧表と位置図を掲載するほか、遺構や痕跡がよく残る30カ所については、(1)空襲、(2)軍事施設、(3)避難壕―の3テーマに分け、場所と現況、遺構の状況を記載した。
 東近江市の関連では、▽冲原神社・飛行第三連隊門柱(東沖野3)、▽八日市飛行場戦闘準備線(同)、▽八日市飛行場布引掩体群(芝原町、柴原南町、下二俣町、尻無町)―など7カ所。
 冲原神社は、国道421号から分岐し、南へ延びる市道最上街道線沿線に現存する。陸軍飛行隊の守護として1925年(大正14)に創建され、現在は地域の氏神として信仰される。境内には、当時奉納された石灯ろうなどが現存するほか、関係者により建立された慰霊碑、移設されたレンガ造りの連隊衛門の門柱2基がある。
 陸軍八日市飛行場戦闘準備線は、離陸する飛行機を並べるための準備線で、国道421号とT字型に交差し、南へ延びて冲原神社へ達する市道がそれに当たる。小石を多く含んだ戦中のコンクリート舗装が、長さ160メートル現存する。
 八日市飛行場の布引掩体群は大戦末期、飛行機を空襲から守るため、飛行場の南700〜1000メートルの布引丘陵に築造されたコンクリート製ドーム型掩体で、小規模なものを合わせると30基ほどが丘陵裾に沿って1・8キロにわたり現存する。
 入手方法は、滋賀県ホームページよりダウンロードする。アドレスは、http://www.pref.shiga.lg.jp/heiwa/degital-book.htmlとなっている。問い合わせは県平和祈念館(TEL0749―46―0300)へ。
 なお、同館は9日午後1時半から、企画展「戦場となった滋賀 県下の戦争遺跡」について学芸員による展示案内を行う。


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