身近な土砂災害に警戒を 県内に特別警戒3361区域

■平成30年5月3日(木) 第18105号

=大分・土砂崩落災害からまもなく1か月=

斜面のすぐそばに建つ建物。土砂災害特別警戒区域に指定されている

 【全県】 先月11日に大分県中津市で大規模な土砂崩れが発生し、6人が亡くなった災害から間もなく1か月が経つ。崩落した詳しい原因は調査中だが、現場は土砂災害防止法により昨年、住民に影響のでる災害の起こる可能性をもった「土砂災害特別警戒区域」に指定されていた。県内でも現在3361区域が同様の指定を受けている。大規模な土砂災害が身近にいつおこっても不思議ではないことを改めて認識する必要がある。            (羽原仁志)

 各都道府県は、土砂災害防止法に基づき、地形や地質、土地利用状況についての調査を行っている。土砂災害がおこる可能性のある区域は「土砂災害警戒区域」に指定し、資料の地図上に黄色い枠線で囲んで記す。その中でも特に建物等に損壊が生じ、住民等の生命または身体に著しい危険が生じる恐れのある区域を「土砂災害特別警戒区域」として指定し、赤い枠線で囲んで記している。
 警戒区域指定を受けると都道府県から各市町に情報が伝えられ、警戒避難体制などが整備される。さらに、特別警戒区域には、新たな土地利用や住宅建築などに制限が加えられ、既存の建物などに移転の勧告がされることもある。
 県砂防課が公開しているホームページによると、今年3月末現在、県内で土砂災害警戒区域等の指定数は、土石流警戒区域が1984区域(うち特別警戒区域は1071区域)、急斜面崩壊警戒区域が2713区域(同2290区域)、地すべり警戒区域が28区域(同0区域)となっている。
 警戒区域に指定されているのは、急な傾斜の多い山間部に目立つが、市街地に近い山すそにも見られる。例えば、花見や散策する人などでにぎわう近江鉄道八日市駅近くの小高い延命山(東近江市八日市松尾町など)は周囲の数か所が斜面崩壊の特別警戒区域に指定されており、民家や福祉施設の一部が赤い枠線内に含まれている。
 県によると昨年、県内で発生した土砂災害は17件。いずれも人命にかかわる被害は出ていないが、2013年には栗東市で死者1人を出す土砂災害が起きている。
 県は、現状として移転が必要な建物はないとしているが、砂防工事などのハード面の整備は全県的に20%ほどの進捗状況で、警戒区域すべてに対処がなされるまでには長い時間を要する。県砂防課は各市町や土木事務所と連携し、説明会の開催や回覧板などで随時、災害への注意を喚起しているといい、「まずは身近に警戒区域があることを知って、日頃から避難経路や避難場所を確保してほしい」と呼びかけている。
 県内警戒区域の詳細は県砂防課のホームページ(http://www.pref.shiga.lg.jp/machizukuri/kasen/sabo/index.html)参照を。


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