地元野菜の流通担う地域商社

■平成30年4月22日(日) 第18096号

=東近江市などが出資して設立=

握手を交わす松井取締役代表(左)と小椋市長

 【東近江】 東近江市などが出資する地域商社、株式会社東近江あぐりステーション(松井茂光代表取締役)が18日設立された。これは、地域商社が地元農家の農産物を買い上げ、地域の小売店や加工業者に卸す地産地消の取り組み。(1)農家の安定収入を確保するとともに、(2)市民に新鮮な農産物を提供し、(3)若者の就農促進にもつなげる、農家・市民・地域の「三方よし」を基本理念に掲げる。

農家と消費者結び安定産業へ
公設市場拠点に来年度本格稼働


 地域商社が設立された背景は、減反政策の廃止や米価低迷による農業経営の先細り。同市の耕作面積8500ヘクタールは近畿最大だが、水田面積が96%を占めるため、農業産出額は7位と、トップと比べて半分以下の生産額にとどまる。
 新しい流通の仕組みでは、中核となる地域商社が、売れる農産物の品目を検討し、農家に対して情報提供と生産依頼し、さらに収穫された農産物を集荷、市場への配送を担う。市内小売店や加工業者に対しては価格交渉を行い、販路拡大を図る。


 この結果、農家は安定収入を得られ、確実な経営計画を立てられる。また、市場でも流通経路が短いため、流通コストを削減でき、新鮮な野菜を消費者に届けることができる。
 地域商社の資本金は、同市とJAの各1000万円、市民の500万円の計2500万円。本部は、八日市公設地方卸売場内に置く。今年度は20農家と契約を結び、来年度から本格稼働させる。
 代表取締役の松井氏(41)は、地元野菜に特化した卸売業を起業、運営した実績がある。19日の会見では、「(中小規模の)農家には情報が届いておらず弱い立場。農業がビジネスになると感じてもらいたい」と語り、4年後の売上目標を3億円とした。同席の小椋正清市長は「ある種の流通革命」と力を込めた。


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