世界農業遺産認定に向け「滋賀の農林水産推進協」設立

■平成30年4月11日(水) 第18086号

=「琵琶湖システム」を世界へ発信=

設立総会で世界農業遺産認定への気持ちを新たにした参加者

 【県】 農林水産業や文化を「世界農業遺産」に登録することを目指して、県はこのほど、「琵琶湖と共生する滋賀の農林水産業推進協議会」の設立総会を開催した。
 世界農業遺産は、社会や環境に適応しながら発達してきた農林水産業とそれに育まれた文化、景観、生物多様性などが一体となった世界的に重要な農林水産業システムを国連食糧農業機関(FAO)が認定する仕組み。2018年3月現在、19か国49地域が認定され、このうちには国内の「トキと共生する佐渡の里山」(新潟県)や「みなべ・田辺の梅システム」(和歌山県)など11地域も含まれている。
 県では16年から準備会を設け、認定申請に向けた調査検討や先行認定地域の視察、取り組みを県民に周知するシンポジウムなどを行ってきた。遺産認定の第一段階として今年6月に農林水産省の承認と日本農業遺産認定を受けるための申請を行うことが決まり、同協議会が発足した。


協議会の活動を紹介するパンフレット

 同協議会は県と19市町、県民、民間団体、企業、教育機関、研究機関が会員となって連携し、世界遺産認定に向けて活動する。3月末現在、307人の個人と102団体が会員登録している。
 先の設立総会では湖漁の生態を巧み利用した伝統的な漁法や琵琶湖の環境に配慮した農業、水資源の保全を目的とした植林事業、フナ寿司などの伝統的食文化と祭礼などを「森・里・湖(うみ)に育まれる漁業と農業が織りなす琵琶湖システム」として紹介。1000年以上にわたって受け継がれてきた独自の文化として世界に発信していくことを確認した。
 会長に選出された三日月大造知事は「先人から受け継いだ『琵琶湖システム』を守り育てていくことは、これからの世代や多様な生きものに対し重大な責任を持つこと」とし、「滋賀から世界に発信することは、漁獲量の減少や後継者不足、山林の荒廃などといった身近な課題の克服にもつながるだけに、自信と確信を持って取り組んでいきたい」とあいさつした。
 なお、世界農業遺産にはスムーズに進めば19年度中に認定される見通し。同協議会では今後も会員を募集する。参加費、年会費無料。問い合わせは事務局の県農政水産部農政課世界農業遺産推進係(TEL077・528・3825)へ。


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