粘り強い調査、消防技術賞に東近江行政組合消防本部

■平成29年12月17日(日) 第17991号

=火災原因 エンジンスターター過充電と究明 高岡・消防司令補と辻・消防士長=

消防防災科学技術賞の優秀賞を受賞した高岡・消防司令補(右)と辻・消防士長

 【東近江】 東近江行政組合消防本部の消防士2人による「リチウムポリマー電池内蔵エンジン始動補助器からの出火に関する調査報告」が、消防防災科学技術賞(消防庁主催)の火災調査の部で優秀賞を受賞した。同本部の受賞は2年連続で、県内では2度目の受賞。

 受賞したのは、同本部の高岡吉彦・消防司令補(40)=八日市消防署=と辻徹也・消防士長(37)=消防本部警防課=。表彰式は、11月29日、東京都港区のニッショーホール(日本消防会館)で行われた。
 消防防災科学技術賞とは、消防科学技術の高度化と消防・防災活動の活性化を目的として、1997年度から総務省消防庁が実施しており、全国の消防機関や消防団、消防機器メーカーなどから調査研究事例を募り、優秀な取り組みについて表彰している。
 高岡・消防司令補と辻・消防士長による「リチウムポリマー電池内蔵エンジン始動補助器からの出火に関する調査報告」は、昨年4月に発生した全焼火災を粘り強く調査し、原因を突き止めたもの。
 再現実験は、製造元メーカーと独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE=ナイト)の協力を得て実施。現場の調査に基づき、自動車のエンジン始動で使うリチウムポリマー電池内蔵の「ジャンプスターター」の充電について、原因を(1)衝撃(2)過放電(3)過充電(4)電池の不具合―の4点を仮定して実験した。
 その結果、本体と充電器の入力側と出力側を正しく接続すれば、過充電でも保護機能が作動して発火を防げるが、異なるメーカー間で誤って接続してしまい、過充電を引き起こして発火させ、全焼火災に至ったことが分かった。
 これを受けて同本部は、製品に不具合はなかったものの、各事業所に「同じメーカーの正規の製品で正しく充電するとともに、過充電に気をつけてほしい」と指導し、製造元のメーカーにもユーザーへの注意喚起を要請した。


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