水害を防ぐため大戸川ダム早期着工へ

■平成29年12月17日(日) 第17991号

=自民党県議団が12月県会に決議案提出か=

10月23日の瀬田川洗堰全閉操作で大戸川ダム急浮上

 【県】 自民党県議団(家森茂樹代表)は21日の12月県議会閉会日に、相次ぐ豪雨に備えるために、大津市の大戸川ダムの早期整備を求める決議案を提出する模様だ。同県議団の政調会を中心に18日に文面をまとめ、公明党や良知会など他会派にも賛同を求めるものとみられる。(石川政実)

 超大型の台風21号が県に接近した10月23日、国土交通省琵琶湖河川事務所(大津市)は瀬田川洗堰(あらいぜき)を全閉し通水を止めた。全閉操作は、13年以来、4年ぶりだった。
 全閉操作は記録的な大雨になった場合、洗堰を完全に閉めてダム化して滋賀県を犠牲にし、京都府や大阪府を守るものだ。
 自民党県議団の間では「大戸川ダムがあれば全閉操作は防げたはず。温暖化による異常気象でゲリラ豪雨などが相次ぐ中、大戸川ダム建設は避けて通れない」との認識で一致。
 このため12月県会では、自民党県議団は4日の代表質問、7日の一般質問などで、全閉操作解消や大戸川ダムの早期整備を迫った。
 これに対し三日月知事は「全閉操作をしなくてもいいよう瀬田川の改修、天ケ瀬ダムの再開発、宇治川改修を急いでもらいたいと国に要望し続ける」といった主張を繰り返した。
 自民党県議団は、嘉田由紀子前知事の「ダムだけに頼らない流域治水」を継承する三日月知事にいら立ちを隠せないでいる。
 ちなみに大戸川ダムは、瀬田川洗堰付近で瀬田川に合流する大戸川上流に建設計画が進められている治水ダムのこと。大戸川ダムについては、国が1968年に予備計画調査に着手。だが2008年に整備局の諮問機関“淀川水系流域委員会”が「効果が限定的」として建設見直しを求めた。これに追い打ちをかけたのが同年、嘉田由紀子・県知事(当時)、橋下徹・大阪府知事(同)、山田啓二・京都府知事(現職)、野呂昭彦・三重県知事(当時)の4府県知事合意により建設凍結を求める共同見解を発表だった。国交省も9年にしぶしぶ事業凍結を決めた。
 嘉田前知事と共に中心的な役割を担ったのが、山田・京都府知事だった。しかしその山田知事も、来春の府知事選に5選出馬しないことを表明しており、4府県知事合意の時の知事はすべていなくなる。
 自民党県議団では4府県知事合意をリセットする好機としてとらえ、三日月知事に対し「全閉操作の解消や県民を水害から守るためにも、大戸川ダムの早期着工を求める」決議案を21日の閉会日に提出しようとする動きにあるのだ。


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