「陸軍射撃演習場」規模明らかに

■平成29年11月26日(日) 第17973号

=東近江戦争遺跡の会が今年度発表会=

調査結果を発表する西田さん

 【東近江】 東近江戦争遺跡の会(山本享志代表)の2017年度研究発表会がこのほど、市立八日市図書館(東近江市金屋2)で開かれ、会員から調査報告が行われた。

市内平林町 幅約30メートル、長さ約200メートル
地積図や現地踏査から判明


 同会は、軍都「八日市」の記憶を後世に伝えようと、有志が2012年に立ち上げた組織で、旧軍施設で謎の多い陸軍八日市飛行場や関連遺跡を調査、研究している。
 発表では、西田善美さん(71)=同市桜川西町=が、同市平林町にあった陸軍射撃演習場の規模について、通説の長さ150メートルよりも50メートル長い200メートルであったことを突き止め、報告した。
 調査は、2014年夏から、戦争遺跡の会前代表の中島伸男氏(郷土史家)らの協力を得て、現地踏査や住民の聞き取り、関係機関への取材を20回近く重ねてきた。
 これまでの調査では、兵士が銃を構える四角いくぼみ「射撃壕(ごう)」6か所、民地との境界線を示す「陸軍」と記した石杭22本などを発見し、細長い射撃場の姿がおぼろげながら分かってきた。
 今年9月には、地権者の民間企業から地積図を取り寄せ、これまでの調査結果を加味して検討し、演習場の規模を明らかにした。
 それによると、射撃壕の1号壕から6号壕までの横幅は約32メートル〜約35メートル、そこから標的までの長さは約205メートル、そして射撃の命中率を確認する「監的壕」付近は横幅約51メートル、縦約50メートルだったことが分かった。
 調査に当たった西田さんは「人の命を奪い合う戦争は二度としてはいけない。そんな思いを遺跡を通じて後世に伝えたい」と話していた。
 なお発表会では、他会員からも、各地の戦争関連遺跡の保全・活用の状況や、日野町に敗戦直前移駐した浜松航測聯隊について調査報告があった。


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