宮本守山市長「ダム整備で防げる」三日月知事「ダムだけで回避できぬ」

■平成29年11月19日(日) 第17967号

=洗堰全閉=

近江八幡市内で行われた首長会議(市立桐原小学校 桐原っこホール)

 【近江八幡】 知事と県内市町長が意見交換する「第10回首長会議」が14日、近江八幡市内で行われた。会議では、先月の台風21号の豪雨に伴って、瀬田川洗堰(あらいぜき)(大津市)が全閉されたことで琵琶湖水位が上昇したため、河川下流域や湖岸地域で被害拡大の可能性が懸念されたのを受けて、洗堰付近で合流する大戸川で計画されている治水ダムを必要とする意見が出た。

水位上昇で湖岸地域の被害懸念
首長会議で認識の違い浮き彫り


 台風21号が県に接近した先月23日午前1時52分〜3時30分、国交省琵琶湖河川事務所(大津市)は瀬田川洗堰を全閉し、通水を止めた。
 これは、記録的な大雨になった場合、上流の滋賀県を犠牲にして、住宅密集地である宇治市などの下流を守るために、国が瀬田川洗堰を完全に閉めるもので、琵琶湖水位上昇の原因となっている。
 東近江地域の沿岸部では、西の湖に囲まれた住宅地「江の島」(近江八幡市)で、湖水流入の危険性が高まり、宅地内に流入する湖水を強制排水する常設ポンプとは別に、さらに3基を緊急追加した。
 また、東近江市や近江八幡市の愛知川・日野川の下流域では堤防の破堤、また湖岸の干拓地では溢水被害に神経を尖らせた。
 首長会議では、冨士谷英正・近江八幡市長が「大雨で怖いのは下流だ。琵琶湖の水位が上がると河川が流れなくなる。さらに上流のダム放流で水圧が高まり、堤防が破堤するのが怖い。原因は洗堰の全閉操作」と指摘した。
 宮本和宏・守山市長は「洗堰の全閉操作は、大戸川の出水によるものなので、大戸川ダムの整備で防げる。ダム整備について国は必要性を言っている。県としても、ぜひ前向きな処置をお願いしたい」と求めた。
 これに対して三日月大造知事は「ダム整備だけで全閉が回避できるのでなく、大戸川の流量を一定カットすることで全閉を遅らせることはできる」と一定の効果は認めつつも、「当面の肝は天ヶ瀬(宇治市)の再開発、淀川中下流(京都・大阪府)の改修だ」と認識の違いを示した。


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