【寄稿】滋賀県議会議員 井阪 尚司

■平成29年11月12日(日) 第17961号

=県政NOW 世界の平和を〜核兵器廃絶に向けて〜=

    井阪氏

 今年7月7日、国連で「核兵器禁止条約」が122カ国の賛成で採択されました。この条約は、核兵器の使用や保有、開発などを法的に禁じるもので、世界から核兵器を廃絶しようとするものです。この条約について話し合われた6月、核保有国の米・露・英・仏・中の5カ国と日本の席上に、平和への願いを込めて「折り鶴」が置かれました。
 しかし、唯一の被爆国である日本は、米国の核の傘で守られているとの立場から、核保有国と同調して「核兵器禁止条約」の交渉会議の席に着かず、条約に賛成しなかったのです。
 当然、日本の態度に対して核を持たない国々から非難の声が上がりました。さらに、今年のノーベル平和賞にICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)が選ばれた時、日本政府の対応は冷めたものでした。また、先日の衆議院選挙は「国難突破解散」と称して行われましたが、国難には北朝鮮によるミサイル発射や核兵器開発に対する情勢も含まれていたにも関わらずです。それどころか、先日、来日したトランプ大統領は、日本に米国の軍備品をもっと購入せよと迫ったとの報道であります。核の傘の下にある平和は、結局、経済中心に廻っている感が否めません。
 滋賀県議会では、9月定例会で「核兵器禁止条約に署名・批准することを求める意見書案」が出されましたが、国政と連動して否決されました。核兵器のない世界を目指す思いは同じなのですが、被爆国日本が世界の先頭に立って核兵器廃絶を進めて欲しいという願いと、それは核の傘の下でしか実現できないという意見の違いであります。
 これから、憲法改正議論が活発化してきそうですが、米国から押しつけられた憲法ではなく自主憲法を持とうとする意見と、米国の核の傘に守られて日本の平和を実現しようとする意見がどうもすり合わないような気がしてなりません。今後、憲法と平和については、国会だけでなく県議会でも議論が活溌化しそうです。皆様と一緒に考えていきたいと思います。



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