国体主会場の予定地再検討を

■平成29年9月14日(木) 第17911号

=県民3人が住民監査請求=

他県の2〜3倍の開催経費は見直しへ

◇県
 2024年の滋賀国体・全国障害者スポーツ大会のために県が進める主会場建設に向けた県立彦根総合運動場(彦根市松原町)の解体工事の差し止めを求めて、県民3人はこのほど、住民監査請求を行った。県内の既存施設や他府県の施設活用により「身の丈に合った国体」への再検討を求めている。(石川政実)

 請求したのは共産党県委員会や県労連などで構成する「明るい滋賀県政をつくる会」の松本利寛代表幹事ら3人。
 県の計画によると、主会場は約200億円をかけて現在の県立彦根総合運動場を拡張するもので、野球場を除くすべての県立施設(第2種陸上競技場、庭球場、プールなど)を解体し、第1種陸上競技場とサブグラウンドを整備する。
 さらに耐震工事を行ったばかりの彦根市立体育センターも今年度内に解体し、約65億円をかけて市が移設する。
 解体工事の入札は8月18日に行われ、竜王町のヤマタケ創建が6億1300万円(税抜き)で落札。県は、同24日に仮契約を結んだ。
 請求書では「(主会場建設予定地は)民有地の買収や農地転用などで計画推進の前提条件が整っておらず、かつ軟弱地盤で地盤対策費約18億円、基盤工事費約30億円が見込まれるなど経済的合理性がない」とし、大津市の皇子山陸上競技場の活用や野洲市・湖南市・竜王町の県希望が丘文化公園などに予定地を変更するよう求めている。
 つくる会は、県の主会場整備や県立体育館の新設、プールの整備などで国体開催経費が約422億円から601億円が見込まれるとし、14年開催の長崎(185億円)、15年の和歌山(303億円)16年の岩手(118億円)など他県と比べ、異様に突出していると指摘。
 県が6月に公表した今後10年間の収支見通しでも、国体や新生美術館などの大型事業により、18年度以降毎年150億円前後の財源不足になり、基金も底をつく危機的状況に陥るとしている。
 松本さんは「他県並みに開催経費を100億〜200億円に抑えるべきだ。そうでないと医療や福祉、社会保障などが大きく削られることになる」とし、「身の丈にあった国体」を求める署名活動を進めていく。
 県国体・全国障害者スポーツ大会準備室の宇野良彦室長は「市町や競技団体など344の団体で構成する開催準備委員会がこれまで施設整備について議論し了解して合意を積み上げてきたものであり、軽々に見直すことはできない。国体などで県の基金が底をつくとよく言われるが、国体の基金は35億円ある」と反論する。


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