【寄稿】参議院議員 小鑓 隆史

■平成29年8月10日(木) 第17881号

=国政刻刻 「エネルギー問題を考える―資源小国の宿命―」=

    小鑓氏

 資源の乏しい我が国のエネルギー自給率は6%とOECD34か国中33位、我々が使う電気の約9割が海外から輸入する化石エネルギーで賄われています。石油ショック時でも約8割でしたから、国際情勢が不透明になる中で、我が国では生活の基盤であるエネルギーが極めて脆(ぜい)弱な基盤の上に供給されていることが分かると思います。
 こうした中、先般、我が国のエネルギー政策の基本となる「エネルギー基本計画」の見直し作業に着手することが発表されました。同計画は2030年を節目としてどの程度のエネルギー構成とするかを概ね3年ごとに見直していくものです。毎回、原子力発電の割合に焦点が集中する傾向にありますが、例えば、資源が潤沢に存在する米国では、こうした連邦レベルでのエネルギー構成を議論する必要がないし、事実、エネルギー基本計画のようなものは存在しません。なぜ、我が国ではこうしたエネルギー構成を議論しなければいけないのでしょうか。
 そもそも、各エネルギー源には同時に長所と短所があり、現時点で理想的なエネルギー資源は残念ながら存在しません。化石エネルギーは比較的安価で資源量も豊富ですが、中東をはじめ全て輸入に頼っていることからエネルギー安全保障上、また、地球温暖化という環境上の課題を抱えます。太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、現時点ではコストが高く、風がないと発電できないなど不安定な電源です。ちなみに自然エネルギーは各国平等に存在すると思いがちですが、例えば米国と比べると、太陽光の強度や風力の立地条件などをはじめとして、自然エネルギーの利用の面でも日本は圧倒的に不利な条件に置かれているのです。
 資源の無い我が国では、万一何かの異変が起こった時にも、我々の生活や産業活動に与える悪影響を最小限に抑えることが可能となるように、エネルギーの安定的な供給とコスト、安全性や環境への影響の面から、そのベストな電源構成を常に考えていくことが必要となるのです。



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