メガソーラー建設、周辺地域と摩擦

■平成29年6月23日(金) 第17841号

=県内でも濁水・景観・伐採など=

資源エネルギー庁が発行する固定価格買取制度のパンフレット

◇全県
 固定価格買取制度(FIT)で太陽光発電施設が急増した結果、周辺地域との景観や濁水などのトラブルが全国で多発している。県内では、高島市で県内最大の20万平方メートルのメガソーラーが計画され、生活環境への影響を懸念する声が周辺地域から出ているほか、県へ寄せられた苦情は11件(2014年〜16年度)あったことが14日の県議会常任委員会で報告された。(高山周治)

 FITは、国が再生可能エネルギーの普及を促すため、再エネで発電した電力を、国の定める価格で大手電力会社が10―20年間買い取ることを義務づけたもの。
 このため、遊休地や山林の有効活用が図れることから発電施設が急増し、全国で森林の乱開発や周辺住民とのトラブルが相次いでいる。これを受けて国は適正な事業実施を確保するため、事業計画策定ガイドラインを今年3月に策定した。
 県によると、県内の太陽光発電量は、FITの開始当初、2012年度は2万9400キロワットだったのが、16年度(12月末現在)は50万8400キロワットと、4年間で17倍以上に急増した。
 この結果、2014年度〜16年度の3年間で11件の苦情が県に寄せられた。内訳は、濁水3件、光害・景観の悪化3件、許可範囲を超えた伐採1件、その他(ハトのフンなど)4件。
 県議会環境農水常任委員会では、高島市安曇川町の森林区域で民間事業者が計画している、県内最大の約20万平方メートルのメガソーラーをめぐって、森林伐採による景観や工事に伴う濁水などの問題を懸念し、「法でクリアーすれば許可せざるを得ないのは問題」と、県議から設置許可を疑問視する意見が相次いだ。
 太陽光発電施設をめぐるトラブルに対応するため、全国では独自に規制を設ける自治体もある。これに対して県は、国のガイドラインと関係法令、条例の周知徹底により、地域環境への影響を未然で防ぐとしている。
 県は「県内のトラブルの原因は、参入業者の法知識が不十分なため、引き起こされたものが多い。また、県の関連条例は全国的にみて厳しく、ガイドラインと法令、条例をきちんと守られることで、担保を取ることができ、適正な実施を図ることができる」として、事業者への周知徹底を図るとしている。


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