琵琶湖博物館フィールドレポーターの前田雅子さんら

■平成29年5月14日(日) 第17807号

=イチョウウキゴケの論文発表

研究を行う前田雅子さん(写真提供=琵琶湖博物館)

◇草津
 県立琵琶湖博物館(草津市)のフィールドレポーター・スタッフとして数々の調査に関わってきた前田雅子さんはこのほど、イチョウウキゴケという水田に生育する苔類の生活史に関する論文を兵庫県立人と自然の博物館研究員、琵琶湖博物館学芸員との連名で発表した。
 イチョウウキゴケは、環境省のレッドデータブック(2014)で準絶滅危倶種に位置付けられているが、その詳しい生活史は明らかになっていなかった。


イチョウウキゴケ(同)

 前田さんは、10年のフィールドレポーター調査「イチョウウキゴケを探そう」でイチョウウキゴケに興味を持ち、この調査が終了した後も、県内の水田で観察を行い、その生活史を調べ続けてきた。
 現地で採取したサンプルを博物館の顕微鏡などを用いて詳細に観察し、生殖器官の形成や胞子体の発達の様子・時期などを記録し、イチョウウキゴケの有性生殖は浮遊する形と関係があること、水田の利用方法(水稲栽培ごよみ)に影響を受けている可能性があることなどを、綿密なデータで示した。
 今回の論文は、イチョウウキゴケの生活史研究に新しい知見を加える貴重な成果といえる。
 なお、この論文は、人と自然の博物館の研究紀要「人と自然Human and Nature」27号に収録されている。


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