幻の銘酒復活へ第1歩 東近江市の「百済寺樽」

■平成29年5月13日(土) 第17806号

=公募オーナーが「玉栄」を手植え 百済寺の僧坊酒が444年ぶりに=

田植体験に精を出す百済寺樽復活オーナー――東近江市百済寺町の水田で――

◇東近江
 織田信長による百済寺(東近江市百済寺町)焼き打ちによってその製法技術を伝える資料など全てが焼失した僧坊酒「百済寺樽(ひゃくさいじたる)」を、444年ぶりに復活させようというプロジェクトが、百済寺町の水田でスタートした。
 地域おこし協力隊として同地区で昨年から活動している比嘉彩夏隊員、百済寺の濱中亮明住職、喜多酒造(東近江市池田町)、百済寺町サポーターと、公募で東京や大阪を含む県内外から集まった17人の「百済寺樽復活オーナー」が協働して、幻の銘酒づくりに取り組む。
 6日の田植えにはオーナー14人が参加し、女性は赤い腰巻きに紺絣(こんがすり)の着物、白手ぬぐいに赤だすき、菅笠を被った早乙女姿で水田に入り、横1列になって酒米「玉栄」の苗を2時間ほどかけて約1000平方メートルを手植えした。全体では約12000平方メートルで酒米を栽培する。
 午後からは、濱中住職から百済寺や百済寺樽の話を聞いたり、境内を散策して、百済寺樽の作られた歴史や環境に触れ、酒造りへの情熱を肌で感じた。
 今後、7月に草刈りと百済寺での修行体験、9月に稲刈りと百済寺のシンボルでもある草鞋(わらじ)づくりなどを行い、来年1月の喜多酒造探検ツアーと「百済寺樽」新酒試飲会でその出来栄をみる。
 比嘉隊員は「一番の目的は、たくさんの人に紅葉の時期だけでなく1年を通じて東近江市を訪れてもらうこと。全国に情報発信し、ここ(東近江市)に来てすばらしい自然や景観、歴史、文化といっしょに百済寺樽を味わってもらいたい」と夢を膨らませた。



関連記事

powered by weblio




同日のニュース