「無縁社会」を打ち破ろう 滋賀の縁創造実践センターがシンポ

■平成29年5月11日(木) 第17804号

=湯浅氏「『しょうがねえな』と言わせる仕掛けを」辻氏「社協がやる気のある人をコーディネート」=

琵琶湖ホテルで開催された「つながり・ひろげる縁フォーラム2017」

◇大津
 「滋賀の縁創造実践センター」(草津市)の「つながり・ひろげる縁フォーラム2017」がこのほど、社会活動家の湯浅誠氏(法政大学教授)と糸賀一雄記念財団理事長の辻哲夫氏(東京大学特任教授)を招き、琵琶湖ホテル(大津市)で開催された。
 同センターは、「無縁社会」が叫ばれる中、民間福祉関係者が連携することで、社会的孤立や生活困窮の課題解決を図ろうと、2014年9月に5年間の期限で設立された組織である。
 シンポジウムでは、県内で子ども食堂や子どものフリースペースづくり、ひきこもりの人と家族、働きづらさを抱えた人の支援、医療ケアを必要とする重度障害者の入浴支援を行う各団体の報告を受けて、湯浅・辻の両氏がアドバイスした。
 湯浅氏は1995年からホームレス支援を展開し、炊き出しなどを通じて路上で「縁」をつくってきた。同じ炊き出しでも、「悪い炊き出し」と「良い炊き出し」があるといい、「悪い炊き出し」は運営者側が調理して、ただ渡す、一方的なものという。
 「良い炊き出し」は、「(運営者が被支援者に)『人手が足りないので手伝って下さい』と手を差しのべ、(被支援者に)『しょうがねえな』と言わせる仕掛けが必要」と自身の経験を振り返り、被支援者を巻き込むことで、居場所をつくる大切さを語った。
 辻氏は、制度の狭間にある人々の支援について「本当に困っている人を、行政は助けてくれないこともある。行政はルールに乗らないと何もできないからだ」と指摘。この中で行政の手の届かない課題について、「市町の社協がやる気のある人をコーディネートし、常に見守り、栄養補給してほしい」と社協や地域のNPOに期待した。さらに、「システムとして見えてくれば行政はやりはじめる」とも付け加えた。


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