日本遺産・琵琶湖周辺を描く 郷土の魅力再発見の74点

■平成29年5月10日(水) 第17803号

=大西治雄風景画展 能登川博物館で=

何気ない街並みの魅力を描く大西さん

◇東近江
 大西治雄さん(77 奈良県在住)が描いた風景画展「琵琶湖一周とその水辺景観を描く」が、東近江市能登川博物館で開かれている。6月4日まで。
 地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを世界に発信する「日本遺産」に2015年、「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産―」が認定された。東近江市の「伊庭の水辺景観」と「歴史的伝統建造物群保存地区金堂町」を含めた琵琶湖周辺の市町が対象で、水と人の営みが調和した文化的景観は、多くの人の心を惹きつけている。
 大西さんもそのひとりで、以前、埼玉県から滋賀県まで約470キロメートルの中山道を自らの足で歩きながら各名所を描いた時、古き良き街並みが残る湖国の風景に出会った。
 「滋賀県をテーマに描きたい」と今回、豊かな自然とそこに住む人々の生活が織りなす美しさを絵に収めようと、日本遺産となった琵琶湖周辺の風景を題材に、約1年をかけて湖周を巡り、紙に残した。
 館内には力作74点が並ぶ。瀬田の唐橋などの近江八景や八幡堀、商家や路地の続く歴史ある街並みを、季節や時間帯で異なる琵琶湖の細かな表情を織り交ぜながら太さが違う黒ペン一色で描いた。
 湖辺には、琵琶湖を望んで建設された寺社も多く、立派な境内に足を運び荘厳な姿を描き留めた作品もあるが、展示作品のほとんどが、名所でもない湖国では見慣れた集落や町並みの景観が描かれている。
 「観光スポットではなく、何気ない琵琶湖周辺の雰囲気に心動かされ、感じたところを描きました」と大西さんが話すとおり、水と人の営みが残る住まいや風景を描いた作品が、来場者の関心を集めている。
 大西さんは「琵琶湖でも地域によって水との関わり方が異なってくる。生活の基盤となり、水の恩恵を大切にした人々の生活感を感じてほしい」と話してる。
 入場無料。開館時間は午前10時から午後6時。期間中の休館日は、月、火曜日と5月26日。


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