政所茶再興へ生産者組織 奥永源寺で振興会設立

■平成29年4月26日(水) 第17791号

=担い手育成、生産環境向上 販路開拓やブランド力研究=

69の個人と団体が参画した「政所茶生産振興会」の設立総会――鈴鹿の里コミュニティセンターで――

◇東近江
 琵琶湖の上流、東近江市奥永源寺地区(君ヶ畑・蛭谷・箕川・政所・蓼畑・黄和田・杠葉尾の各町)で室町時代から生産されてきた銘茶「政所茶」の存続発展に向け、地元茶生産者によって「政所茶生産振興会」が設立され、22日に鈴鹿の里コミュニティセンター(蓼畑町)で設立総会を開き、活動をスタートさせた。
 3年前に奥永源寺地区に入った市地域おこし協力隊の山形蓮隊員による政所茶再興の活動は、県立八日市南高校生や県立大学生、市内外の若年ファミリーも巻き込み、地元茶生産者や行政・関係機関との協働により、荒廃していた茶畑の復活や新商品の開発など、徐々に成果も出し、若手生産者を中心に政所茶再興の気運を生んだ。振興会設立の呼びかけに、個人65人と4団体が結集した。
 総会では、規約制定、役員選出、今年度事業計画などを決め、会長には発起人代表でもある左近晋作氏、副会長には白木佳代子氏が、他の17人の役員とともに選ばれた。
 今年度から、茶摘みさん増員・茶畑作業助け合い・耕作放棄地復活といったプロジェクトに取り組む「担い手育成事業」、視察研修や勉強会の「生産技術・意識向上事業」、実態調査やブランド化の「ブランド力向上事業」、販路開拓や情報発信の「販路開拓、PR活動」、茶工場の維持向上の「生産環境向上事業」に取り組む。
 左近会長は、過疎とともに茶園は荒れ、生産量の減少が止まらない状況から、石榑トンネル開通や道の駅開設などとともに少しずつ変化の兆しが見えてきたことに触れ「かつてのにぎわいが取り戻せたらすばらしい。この機会に、600年の歴史ある政所茶の生産を再生して行かなければならない。政所茶再興の最後の機会かもしれない。一歩ずつ前進して行きたい」と、「政所茶」の名を世に響かせるため力と思いの結集を呼びかけた。
 かつては自宅でも茶を生産していたという小椋正清市長も祝いに駆けつけ「これが最後のチャンスと思って、行政としても政所茶を東近江市を代表する特産品として発展させることができるよう真剣に取り組んで行きたい」と背中を押した。
 活動の中で、これまで刈り捨てられていた番茶枝葉を茶葉と枝に分離する機械製法がJAグリーン近江により開発され、今月からペットボトル飲料「政所平番茶」として発売が始まり、JA会員への宅販や、道の駅奥永源寺渓流の里・JA販売所きてかーなで好調な売れ行きを見せている。岸本幸男JAグリーン近江代表理事理事長は「政所茶を全国的にPRして行きたい」と全面的バックアップを確約した。


関連記事

powered by weblio




同日のニュース