忠霊塔の除草作業を軽減 東近江市遺族会御園地区支部

■平成29年4月12日(水) 第17779号

=アスファルト化に見る深刻な問題 どうする?高齢化、安全管理責任=

忠霊塔の環境整備後(上)と整備前(下)

◇東近江
 戦後70年が過ぎ、遺族会の高齢化が深刻な問題となっている。会の存続はもちろん、様々な事業の維持・継続、日本の戦争・平和への思い継承など、会員ら関係者は危機感を募らせている。
 東近江市遺族会御園地区支部(会員約100人 英霊143柱)では、約3年をかけて忠霊碑の整備に取り組み、このほど敷地内のアスファルト化を終えた。
 同支部では、彼岸と年4回、計6回の清掃・除草活動を実施しているが、会員の高齢化で諸作業がきつくなってきた。そのため、除草作業の軽減化を図ろうと、費用をかけて周辺の植栽や生け垣と併せて整備した。
 また、1942(昭和17)年3月建立、名神高速道路建設に伴って現在の市立御園小学校校庭の一角に移設された忠霊碑は石組みの目地の傷みが激しく、耐震化や児童らの安全確保のため、目地の補修や参道の玉砂利化も行った。
 同支部の山田実支部長(66)は、「会員の高齢化で行事や作業が負担になってきている。中には『遺族会を抜けたい』という会員も出てきている」と現状を危ぶみ、「このままでは遺族会はやがて行き詰まる」と懸念する。
 「忠霊塔の維持管理をいつまで遺族会で行うのか」「安全管理は誰が責任を負うのか」をはっきりさせることが、いま問われているとして、行政の支援を強く求めている。
 毎年8月に行われている県遺族会の「慰霊と平和祈願リレー行進」でも、訪問自治体(市町)の市町長に対し忠魂碑・慰霊碑・英霊殿などの清掃・維持・保全管理の要望書伝達が行われている。
 同支部の佐生幸一副支部長(79)は「役員に出てもらっての草刈りなどは大変でしたが、(整備されて)みなさんの負担も軽くなり、きれいになってよかった」と目を細める一方、会計の清水常夫さん(80)は「先輩が残してくれたものですが、遺族会としては重荷です。市などに管理を含め引き受けてもらわないと、私たちの“後ろ”はありませんから」と本音を語った。


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