トーゴ共和国の魅力 大学生の挑戦と成長

■平成29年3月16日(木) 第17756号

=探検の殿堂で企画展=

探検の殿堂で開かれている企画展「これがトーゴだ。」

◇東近江
 行くまでは全く知らなかった西アフリカのトーゴ共和国に渡り、現地の人々の交流を通して失意のどん底から立ち上がり、支えあいながら生きることの意義を学び、帰国後は、トーゴ共和国と日本の架け橋になろうと、本の出版や広報活動などに取り組んでいる大学生を紹介する企画展「これがトーゴだ。」(駐日トーゴ共和国大使館後援)が、西堀榮三郎記念探検の殿堂で開かれている。5月7日まで。
 探検家でもあった西堀榮三郎の語録に「人間は経験を積むために生まれてきた」がある。探検の殿堂では、西堀氏の功績の背景にあったチャレンジやパイオニア精神を行動で示し、経験から学んだことを次のステージにつなげて成長していく大学生の生き方の中に、西堀氏と共通するものがあるとして企画展を計画した。
 その大学生は、守山市の辻旺(おう)一郎さん(22)。辻さんは、20歳の2015年4月、それまで何不自由なく生活出来る当たり前の生活に疑問を抱き、その答え探しに海外の国々の異文化を習得、体験する機会を提供している団体ICYEジャパンのインターンシッププログラムに応募し、トーゴ共和国に向かった。
 現地では、職業訓練校の教師として迎えられ4か月間生活した。
 当初、公用語のフランス語が話せず、知り合いもいないひとりぼっちの毎日の中で、1か月後にはマラリアを発病。どうしたらいいのか、どうなってしまうのかの不安と後悔、40度の高熱との闘いなどアフリカで暮らす厳しさに直面。言葉が理解できないことからホームシックになったりしながらも、トーゴで生きる忍耐を身につけた。
 失意の日々を送る中で辻さんは、日本で育った価値観で物事を見ていたのではないかと気づき、トーゴで当たり前のことを受け入れたら張りつめていた緊張がほぐれ、元気な日々が送れるようになった。現地の人とふれあうなかで、フランス語と民俗語(エヴェ語)を教えてもらい、会話が出来るようになると友達も増え、困った時は助けてもらえるようにもなった。
 身をもってトーゴという国が分かり始めると、人々の温かさもそれまで以上に感じるようになり、「今、生きていることは当たり前のことではない、一緒に時間を過ごしていることはとっても幸せなことだ」と考えるとともにトーゴへの想いが深まっていった。
 企画展は、辻さんが現地でどんな体験をして、何を感じたか、トーゴでの生活を通して社会の中の自分を見つめ直し、生きることの大切さ、日々の幸せとはなにか、貧困であっても幸せはあること、豊かさと引き換えに日本人社会が失ったもの、などを問いかけ、西堀氏の功績や偉業から学ぶ「人が生きること」の意義や価値とは何か、一つの答えを導いている。


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