特別陳列 渡来人の古墳と寺

■平成29年2月24日(金) 第17739号

=製造技術の高さと文化 安土城考古博物館で展示=

小八木廃寺(東近江市小八木町)から出土の「鬼板」

◇近江八幡
 県立安土城考古博物館の特別陳列「渡来人の古墳と寺」が開かれている。四月二日まで。
 近江の発展に欠かせなかったびわ湖周辺に住みついた朝鮮半島からの渡来人の先進的な技術や文化を紹介するもので、近江の中で渡来人が多数居住した旧愛知郡と旧滋賀郡の遺跡から出土した重要な遺物を展示している。
 主な展示の一つ、東近江市小八木町と愛荘町香之庄にまたがる「小八木廃寺」から出土した「鬼板」は、頭部が三つの山形をなし、舌を出した奇妙な表情をしたもので、国内で製作された鬼板の中でも初期のものと考えられている。
 下端部が欠いているため、下端の半円形のえぐりが確認できないことから、壁面にはめ込んだものではないとの見方もある。
 また、愛荘町南野々目地区の「野々目廃寺」から見つかった遺物「湖東式軒丸瓦・軒平瓦」は、文様や形状の特徴から七世紀後半から末期にかけてのものと考えられ、朝鮮半島の白村江の戦い(六六三年)で戦死した朴市秦造田来津(えちはたのみやつこたくつ)と、参戦した渡来系氏族・依知秦氏(えちはたし)一族が百済の寺院に葺(ふ)かれていた瓦の文様を愛知郡に持ち帰り、伝えた可能性があると考えられている。
 このほか、大津市穴太の「穴太飼込古墳群三号墳」のミニチュア炊飯具形土器や大津市滋賀里字長尾の「長尾瓦窯跡」から見つかった「軒丸瓦」など合わせて約三十点が展示され、渡来人が伝えた土器や瓦の製造技術の高さを伝えている。
 入館時間午前九時から午後四時半まで。月曜日と祝日の翌日休館。入館料大人四百五十円(二十五日以降五百円)、高大生三百円。問い合わせは同博物館(TEL0748―46―2424)へ。


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