“兵糧攻め”にあう大学を鼓舞

■平成29年2月12日(日) 第17729号

=軍事研究反対の滋賀連絡会設立=

◇全県
 大学の軍事目的の研究に反対する「軍学共同反対滋賀連絡会」は七日、草津市内で設立総会を開き、正式に発足した。総会には約六十人の大学教授や市民らが参加し、「学問の自由と独立を守り、ふるさとを軍事研究の場にさせない」とする結成宣言が読み上げられた。同連絡会は、滋賀大学、県立大学、滋賀医科大学、立命館大学、龍谷大学などの教授ら二十四人の呼びかけで実現した。都道府県レベルでは初の反対組織の結成となった。【石川政実】

 設立総会では、京都大学法科大学院法学研究科の高山佳奈子教授が「兵糧攻めに屈しない!京大からの多彩なメッセージ」と題して講演した。
 軍学共同をめぐって国は、「安全保障技術研究推進制度」を平成二十七年にスタートさせ、防衛装備品に応用できる基礎研究を実施する大学などのへの研究費助成を行っており、二十九年度予算案では大幅増の百十億円(二十八年度六億円)膨れ上がっている。
 高山教授は「最近の国の動きは、大学に軍事研究をさせるための“兵糧攻め”が顕著だ。国立大学からの文化系の廃止の動きは、軍事に役立つ教育・研究だけを推進しようとするもの。また国からの交付金の大幅かつ継続的な削減は、軍事研究を行わなければ運営が困難になる状況をつくる動きだ」と警鐘を鳴した。
 県内では、県立大学(彦根市)が二十七年に同制度への応募を検討したが、見送ることを決め、今年一月に軍事目的の研究を行わないとする基本理念を発表した。しかしその一方で同制度に応募できるかどうかを判断する基準案の策定が進められている。全国的には、広島大学、琉球大学、新潟大学、関西大学が研究拒否を明確にするのに対し、研究資金を受け入れる大学もある。
 同連絡会は結成宣言で▽日本学術会議が軍事目的のための科学研究を行わないという研究の原点を守るよう全国の取り組みと連帯して県内世論を高める▽県内の大学・研究機関が平和憲法の理念に立ち、軍事を所管する国内外の政府機関の研究や、民間企業の軍事目的の研究にも協力しないよう要請行動を行う―活動方針を盛り込んだ。
 このため連絡会では二十八日までに、ネット(https://sites.google.com/view/amrshiga/)などで賛同署名を募る。また全国の軍事研究反対の緊急署名は今月中にhttp://no-military-reserch.jp/shomei/へ。なお同連絡会は、成瀬龍夫・元滋賀大学長と西山勝夫・滋賀医科大学名誉教授の二人が共同代表で、事務局は草津市の滋賀大経済学部・近藤學教授宅(TEL077―564―3545)。



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