【寄稿】滋賀県議会議員 高木 健三

■平成29年2月14日(火) 第17730号

=県政NOW 「直面する農業施策について」=

    高木氏

 平成二十八年度も本県において、台風等の大きな被害もなく収穫の秋を迎えました。その中で、国は平成三十年産米から、「行政による生産数量目標を廃止」し、「需要に応じた生産」を推進する米政策の見直し(減反の廃止)を提言しました。この提言は農家にとって大変厳しく、目標配分がなくなった場合、主食用米等をどれだけ作ればよいかの判断や、このほかにも多くの難題が生じてくることが予想されます。また、JAを通さない流通が相当ある中、個々の生産者が「作りたいだけつくれる」という誤解で米を生産されれば、
(1)米の需給バランスが崩れ、米価の大幅な下落が生じ、中山間などの条件が不利な農地を中心に耕作放棄地が増える。
(2)地域や集落での話し合いによる作付けの調整機能が低下し、麦や大豆のブロックローテーションが崩壊する。
(3)これまで培われてきた農村の相互扶助やコミュニティの維持等の集落機能が低下する。
 この事により本県の水田農業、そして農村に大きな混乱が生じることが懸念されます。このため平成三十年産作付けは、面積の検討や決定における考えでリーダーシップを発揮し、「売れる米づくり」「麦・大豆などの本作化」のビジョンを示すことで、農業者の混乱を最小限に抑え、安心して農業経営に当たって頂ける環境をつくることが大事です。国の提言を受け、県やJA、主食集荷商業組合、市長会、町村会等で構成されます「滋賀県農業再生協議会」は、平成三十年以降の主食用米について、生産数量目標に代わる指標を指示して行くことを決定しました。我々県議会もしっかりと対応して参りたいと思っております。また、今回の政策見直しを、競争力を高める絶好の機会と捉え、「攻めの近江米振興」を打ち出すべきと考えます。具体的には、消費者のニーズに応じた次のような生産が重要です。
(1)高品質で、おいしい近江米として「みずかがみ」「秋の詩」「コシヒカリ」で今後も「特A」評価を頂くこと。
(2)安住・安心で琵琶湖にやさしい「環境こだわり米」の本県ならではの特色ある米作りの推進。
(3)農地中間管理機構を活用して、農地の集積、集約を進めコスト削減を図り、競争を高めること。
(4)流通面で県と関係団体が一体となり、近江米の魅力発信を行うと共に、「生産者」・「集荷業者」「卸売業者」等の間での「契約栽培」を促進する取り組みにより、近江米のブランド力を高め、需要の拡大に努力することが大事であり、私も、議員の立場からしっかりとフォローして参りたいと思っております。




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