びわ湖の天然宝石

■平成29年1月5日(木) 第17696号

=東近江市天然ホンモロコ=

東近江市ホンモロコマイスターの小林晃さん

 ホンモロコは、琵琶湖固有種で、体長が7〜15センチメートルほどのコイ科の魚。骨が少なく食べやすいのが特徴で、臭みがなく上品な味わいから、高級魚として京都の料亭などで重宝されていた。
 琵琶湖の恵みとする代表的な魚で、昭和45年頃の最盛期には350トンを超える漁獲量があり、家庭の食卓にも並んでいた記憶がある人も多いのではないだろうか。しかし、近年は、外来魚などの影響で10トン程度と急減に減少。料亭以外ではほぼ目にすることは無くなった。


天然ホンモロコの佃煮

 そこで、かつての漁獲量と湖国の伝統食材、固有種が住みよい琵琶湖を取り戻そうと、産卵がよく行われる伊庭内湖では、能登川漁業協同組合が中心となって、禁漁や外来魚の駆除に力を入れた。地域住民による水田を利用した種苗生産などといった水質資源の確保が積極的に取り組まれたほか、県農政水産部水産課の研究の成果もあり、現在は少しずつではあるが漁獲量が回復しつつある。


琵琶湖で水揚げされた天然ホンモロコ(滋賀県水産課提供)

 また、県内だけではなく全国の人にも食してもらおうと、調理や販売の方にも力が注がれている。
 伊庭内湖をはじめとする琵琶湖の天然ホンモロコのブランド化を目指して、漁協組合と能登川料理飲食旅館仕出し組合、東近江市からなる「東近江市ホンモロコ特産品化推進協議会」(会長・伊関照男氏)が、平成27年5月に立ち上がった。県内外で試食会などを開催するなど、PR活動も活発だ。


(滋賀県水産課提供)

 その中で、様々な料理で天然ホンモロコの美味しさを提供する職人「東近江市ホンモロコマイスター」が存在する。現在、能登川地域で飲食店を運営する6人が認定されており、漁業組合で収穫された天然ホンモロコが各店舗で味わえる。
 本来の味が際立つ素焼きをはじめ、甘露煮や佃煮、白味噌をつけて焼いた魚田などが楽しめるホンモロコは、子持ちモロコ(春)やサッパリした味わいの夏モロコ、脂がのった秋モロコなど、ほぼ一年を通して様々な風味が堪能できるのも特徴。
 頭から骨まで一匹丸ごと食べられることから、最近は市内の小学校給食にも使われ、湖国の子どもたちも伝統食材に親しんでいる。


(滋賀県水産課提供)

 また、テレビなどの取材にも取り上げられることが多く、ホンモロコマイスターの一人でもある能登川料理飲食旅館仕出し組合の組合長で同協議会副会長の小林晃さんは、北海道から沖縄県まで注文が入っている状況に「各団体の取り組みで漁獲量が増えてきたので、美味しく安く提供していけるように努めていきたい。琵琶湖の幸を多くの人に味わってほしい」と期待を寄せている。(古澤和也)


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 マイスターが運営する天然ホンモロコ提供店は次の通り(取扱品目や時期については各店舗まで)。
▽鳥善(東近江市佐生町)TEL0748―42―0238・店頭販売▽お好み焼き いせき(東近江市垣見町)TEL0748―42―6006・食事▽一福食堂(東近江市林町)TEL0748―42―0469・食事▽鮒清(東近江市種町)TEL0748―42―1036・食事▽割烹かっぱ(東近江市垣見町)TEL0748―42―5600・食事▽味彩ほりかわ(東近江市垣見町)TEL0748―42―0033・食事


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