タラの芽を特産品に 永源寺タラの芽生産部会

■平成29年1月5日(木) 第17696号

=しっかりした苦みと風味が特徴 獣害・雇用・遊休農地対策にも=

研修の様子

●生産に至った経緯を聞かせて下さい
かつて永源寺地区の山には、天然のタラの芽が生育し、少なからずも地元の直売所などで出回っていました。平成二十六年八月にオープンした直売所「きてか〜な」(近江八幡市多賀町)の出品物として、地元農家の寺田さんと、永源寺を代表する新たな特産品を模索していたところ、そのことを思い出し、目を付けました。雄大で力強い自然が広がる永源寺のイメージに合っていることから、滋賀県東近江農業普及指導センターの協力を得て、試験的に生産したのがはじまりです。

●「永源寺タラの芽生産部会」とは? 
 販売量の確保やブランド力向上を目的に、生産者が共同で販売する「共選共販」と本格的な生産に向けて、平成二十六年十二月に立ち上げました。兼業や専業農家などの地元農家さんが中心で、栽培メンバーの募集をかけた発足当初は十人程度、現在は十五人程度で取り組んでいます。


●品種や味の特徴を聞かせて下さい
 獣害に強いのが一番の特徴です。シカやイノシシ、サルなどの獣害がひどいこの地域では、なかなか野菜を作らせてもらえないのが現状です。芽ができる前に幹を切り取ってからビニールハウスで育てるタラの芽は、獣害の心配が少ないので大きな強みになっています。また、メンバーのほとんどがお米を生産しています。農閑期となる冬から春にかけての収入、雇用にもつながっているうえ、獣害や人口減少で増えている遊休農地の有効活用にもつながっているので、まさにこの地域に適した食材だと思います。
 味として、私たちが作っているタラの芽は、タラの芽独特の苦みが一般的な品種に比べて強いのが特徴になります。野性味があり、タラの芽好きにはたまらないです。天ぷらはもちろんですが、炒めたタラの芽をパスタにあえた料理も絶品で、肉厚な歯ごたえとジューシーさはクセになります。化学肥料や農薬は一切使用していません。

●周囲の反響はどうですか?
 生産する地元農家さんとの岐阜への視察研修を経て、各地から新しい特産物が集まる県内の物産フェア(平成二十六年一月)に、試験生産したものを初めて出品しました。その場で天ぷらにして提供したところ、あっという間に売り切れ、「売れるんだ」と自信が付き、メンバー内で本格的に販売意識を持ったのを覚えています。


●販売市場はどのように行なっていますか?
 現在は、直売所「きてか〜な」や市内の市場をはじめ、料亭で扱われることが多い京都の市場などにも出荷しています。今後は、需要の高い関東地区や、永源寺道の駅にも出荷し、生産状況に合わせながら販路拡大を狙っていきたいです。

●今後の展望を聞かせて下さい
 部会長の寺田さんをはじめとするメンバーの熱い思いでここまでやってきました。今は出荷数が限られているので、農地面積を拡大して生産量を増していくことが目標となっています。多くの人に知ってもらいたいので、ただ単に販売するのではなく、料理としての使い方も提案していけたらと思っています。県外市場に期待していますが、東近江市の特産品として地元の人たちに食べてもらいたいのが一番です。春を先取って、早ければ一月、中・下旬からの出荷を予定していますので、ぜひ一度、「永源寺タラの芽」を食してください。


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