夢を考え、夢を見つけた 女性4人のチャレンジ

■平成22年1月26日(火) 第15554号

=2月28日まで 「彩菜かふぇ 和茶庵」 開店=

タイミングと縁が交わり合って共同でカフェをオープンした鳥谷さんと奥村さん、大谷さん、竜田さん(左から)

◇東近江・近江八幡市
 近江八幡市鷹飼町にある県立男女共同参画センターのランチスペースを活用した「チャレンジショップ IN G―NETしが」で、日本茶をメインとした“彩菜(さいさい)かふぇ 和茶庵(わちゃ〜ん)”を開店した四人の女性。それぞれの夢の貴重な通過点として、カフェ運営に奮闘する姿を追った。

●挑戦への第一歩●
 このチャレンジショップは、販売や仕入れ、接客など起業に必要なノウハウを実践的に学ぶ場として、同センターが主催する女性のチャレンジ支援講座の受講生らに無料開放されている。
 昨年十二月から和茶庵を開店した竜田佳奈さん(36)=日野町=と奥村明美さん(35)=東近江市=、鳥谷幸さん(35)=東近江市=、大谷衣里子さん(38)=大津市=も受講生で、同じ夢を抱いていないところに四人の強みがある。
 趣味の教室を開きたい人にスペースを提供するカフェをしたいという鳥谷さん。わが子のアレルギーから安全な食に関心を持ち、取得した調理師免許を生かし幅広い年代層が安心して食べられる惣菜販売店を目指す奥村さん。パーソナルポートフォリオを囲んで訪れた人が元気になれるカフェを思い描く竜田さん。信楽で朝宮茶を栽培する茶農家(大谷園)に嫁ぎ、日本茶本来のおいしさと作り手の深い愛情を知り、朝宮茶ブランドの継承に情熱を注ぐ大谷さん。


日野のきぬひかりなど地場産の食材にこだわったボリューム満点の和茶庵膳(900円)

●和カフェの発想●
 「紅茶など洋のカフェが主流だけど、日本茶のように和のカフェがあってもいいのではないか」。竜田さんのひらめきが、友人であった奥村さんに響き、茶農家の大谷さんと先にカフェ開設を申し込んでいた鳥谷さんを引き寄せた。
 準備期間は約一カ月半。「ペットボトルが普及している時代に、日本茶がどのように受け入れられるのか」との不安を抱きながら、食べることが大好きだという奥村さんが料理を担当し、仲間の食べたいリクエストを参考に鳥谷さんがスイーツ作りに初挑戦した。
 信楽の朝宮茶をより身近に楽しんでもらおうと、飲むよりも栄養分が吸収できる“茶を食べる”との新発想から、地元食材にこだわったランチや煎茶・かぶせ茶・ほうじ茶・和紅茶とも相性抜群のスイーツが生まれた。
 中でも、朝宮のほうじ茶と竜王町の湖華舞牧場がコラボレーションした和茶庵限定“ほうじ茶アイス”や新芽を使った“朝宮茶葉のおひたし”は人気が高く、惣菜販売も始めた。オムライスの中味がお茶塩でほんのり緑色など「(お客様に)びっくりしてもらいたい」と新メニュー開発にも余念がなく、お品書きを手書きする竜田さんの筆にも力がこもる。


子ども連れの主婦や中高年層の女性まで多くの人でにぎわう和茶庵(県立男女共同参画センターで)

●残り約1カ月●
 二月二十八日までの期間限定出店。折り返しの一カ月半が過ぎ、リピーターもできた。大谷さんは「朝宮茶をいろんな形で知ってもらう提案の数々に自分の世界が広がり、何もないところから作り出す楽しさを教わった」と、仲間に感謝する。
 「みんなが褒め上手なので、自分の中で避けてきたところにも飛び込んで行けた」と語る鳥谷さんは、仕事や家庭以外の場所に自分の世界を見い出せたことに喜びを感じている。
 家庭との両立も考えなければならない立場から「主婦という四人の共通項が大きかった」と振り返る竜田さんは、「無理なところと、そうでない境界を知ることができた」と夢の計画書を見つめ直す。
 献立作りに苦労した奥村さんは「自己責任や仲間との信頼関係が芽生えるうち、自分でも『できる』という味わったことのない達成感と満足感が得られ、次の夢も明確になってきた」と自信を深める。

●広がる可能性●
 「厳しい意見をもらえるのが、チャレンジショップのいいところ」。起業へのステップアップとして失敗も経験できるチャレンジショップの後押しと来場者の生の声が、女性たちの限界を打ち破り可能性を広げている。
 和茶庵の営業時間は午前十時〜午後四時(ランチタイム午前十一時半〜午後二時)。入浴用茶bath粉(ちゃばすこ)や茶香炉など雑貨も販売中。月曜定休。予約など詳しくは、和茶庵(080―4392―5458、ブログ、http://wachaan.chekipon.jp/)へ。


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